社会性の人類学的探究 トランスカルチャー状況と寛容/不寛容の機序

平成24年度文化/社会人類学研究セミナー受講者の感想

平成24年度文化/社会人類学研究セミナー
日時:2012年12月8日(土) 15:00-18:10
場所:AA研マルチメディア会議室(304号室)
プログラム:
司会 深澤秀夫
1)小池まり子(東京外国語大学大学院)
「火葬儀礼に関するMGPSSRの「社会運動」」
コメント:高島淳・宮崎恒二
2)河野明佳(津田塾大学大学院)
「南アフリカにおける民族意識の形成に関する一考察―ホームランド体制下に生きる「ソト人」をめぐって」
コメント:西井凉子・錦田愛子

受講者の感想

*アンケートに寄せられた受講者の感想をご紹介します。

■文化/社会人類学研究セミナーに参加して
・(たいへんに満足している。)理由:人類学をきちんと基礎として学んでいない私の報告に対して、コメンテーターの先生をはじめ、報告を聞いてくださった先生方から様々なご意見・ご助言をいただくことができたから。またその際、私自身が自分の学問的な立ち位置というものをまだきちんと明確にできていないにも関わらず、「人類学では、こういうやり方をする」「こういう意義づけが必要」「こういう見方ができる」など、「人類学から自分の研究を見るとどうなるのかということを考えたい」と思い参加していた私にとって非常に示唆的なコメントをいただけたから。
・(たいへんに満足している。)理由:異なる専門、地域の先生方から有益なコメントを頂けたから。

■コメントについて
・自分の専門以外のコメンテーターの先生からいただいたコメントにより、自分の関心の所在が以前よりはっきりした。自分の専門、地域の近い先生からいただいたコメントは、自分が想定していた議論と同調するものであり、先行研究の位置づけをする上で役に立った。
・民族意識をキーワードに掲げている私の研究においては、人類学でこれまで蓄積されてきた民族やエスニシティに関する議論がとても重要となってくる。しかし、国際関係学研究科に属している中では、なかなか人類学の立場からの意見に触れる機会がなかった。ご指摘・ご助言いただいて見えてきた課題に取り組んでいくことで、人類学の方々にも読んでいただけるものにしていけるようになるのではないかと考えている。

■会場における質疑応答について
・コメンテーターや出席されていた先生方から意見を頂き、自分の考えや方向性を客観視する良い機会になった。また自分の研究に関連する参考文献や、考えをさらに深めるためのアドバイスを頂き、参考になった。
・いただいた持ち時間の間ぎっしりと議論をしていただけた。コメンテーターの先生方とも意見を交えながら、私の報告へのコメントを異なる地域の観点や理論に関してなど様々な点からご指摘・ご助言をいただけた。