近年、さまざまな分野において既存の国境や地域を越える人、モノ、情報、文化等の急速な移動や越境現象、いわゆる「グローバリゼーション」をめぐって多様な言説や概念が飛び交っています。この状況下において、一定のローカルな場(フィールド)におけるフィールドワークをその学問的方法論の核として位置づけてきた(ことの多かった)文化(社会)人類学は、どのようにグローバリゼーションを対象化しうるのでしょうか?今回のフィールドサイエンス・コロキアムでは、第6回に引き続き、異なる地域での調査を実践中の複数の人類学者を招いて、グローバリゼーション状況下における人類学の可能性をめぐって報告と討論を展開する予定です。関心のある方はどなたでもご参加を歓迎します。(今回のコロキアムはAA研基幹研究人類学班との共催企画です。)
■プログラム
日時:2011年6月18日(土)14:00‐18:00
場所:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)
3階マルチメディアセミナー室(306号室)
趣旨説明:三尾裕子(AA研)
報告
岩谷彩子(広島大学)
「露店はモールを夢見るか―グローバル化するインドにおける露天商ビジネスの行方」【要旨】
奥島美夏(天理大学)
「国際労働市場と華人圏における女性の文脈―東アジアのインドネシア人にみるイメージと言説の構築」
富沢寿勇(静岡県立大学)
「マレー・ディアスポラ運動を対象とするフィールドの外延」【要旨】
大村敬一(大阪大学)
「未来の二つの顔に―モノの議会とイヌイトの先住民運動にみるグローバル・ネットワークの希望」【要旨】
コメント: 湖中真哉(静岡県立大学)
*参加自由(登録不要)、参加費無料です。
主催:フィールドサイエンス研究企画センター(FSC)
共催:AA研基幹研究「人類学におけるミクロ‐マクロ系の連関」