社会性の人類学的探究 トランスカルチャー状況と寛容/不寛容の機序

朝の托鉢風景

「朝の托鉢風景」
撮影場所:南タイ西海岸サトゥーン県の村
撮影日:2004年7月3日
撮影者:西井凉子

仏教徒とムスリムが混住している南タイの私の調査村で毎朝みられる光景である。タイは上座仏教徒がほとんどで、僧は毎朝托鉢に回り、その鉢に村人はごはんやおかずを入れる。それにより死者に功徳を送ることができると同時に、自らも功徳を得ることができると考える。ムスリムから仏教徒になった人もこうした布施をすることはよく見られる。それが、ここの仏教徒の功徳を得る宗教的方法なのである。